Lauri Porra “All Children Have Superpowers” (album)
今さらソロアルバムについて語る・その2。
ベーシスト・Lauri Porraのというよりも、総合的な音楽家としてのLauriのアルバムって印象。もちろんベースはかっこいい(というより美しい!!)けれど、必要以上にはクローズアップされていない感じで、ただ単にテクニカルなベースをひたすら聴きたい、みたいな需要にはあまり合わないかもしれない。その分、1stアルバム “Lauri Porra” に比べても各曲のメロディなどはより印象深くなって、シンプルに「良い曲だなー」と感じるものが多くなっている。
Lauri Porra (Bass)
Tuomo Prättälä (Piano, Synths, Rhodes)
Timo Kämäräinen (Guitar)
Peter Engberg (Guitar)
Jukka Eskola (Trumpet)
Emma Salokoski (Vocals)
Tommi Vainikainen (Drums)
Mikko Kaakkuriniemi (Drums)
Marko Timonen (Drums, Percussion)
といった、いつものような人たちが参加。
なんといっても名曲はアルバムタイトルにもなっている「All Children Have Superpowers」。ハーモニクスの旋律ではじまって、静かな雰囲気から壮大で情熱的な曲調へと展開、とLauriの十八番な感じでもある。タイトルも好きー。テーマについて「子供たちが持つ天真爛漫さと純粋さを賞賛するものであり、心の中でその感覚を失っていない大人たちへの賞賛でもある」ってあるけど、それむしろLauri、あなたのことだ。笑
一番のお気に入りは「Ananas Republik」。上品かつ情熱的なフレットレスベースでのプレイが堪能できる。優しい感じと情熱的な感じ、ともすると相反しそうなイメージをLauriは両方備えているところが好き。ベースがかっこいいだけじゃなくて、トランペットの軽快なメロディや南国風?パーカッションも楽しく、個人的にアップテンポな曲の方が好きだってこともあって(笑)何度聴いても飽きない。
ラストの「Iltatuuli」もシンプルながら美しい、とてもお気に入りの曲。Emmaさんのヴォーカルも素晴らしく、唯一歌詞付きの曲。フィンランド語だし、歌詞テキストは付属していないので、歌の内容がわからないのは残念だけれど、「Iltatuuli」は夕方の風という意味らしい。
日本盤の仕様かもしれないけど、このアルバム、装丁がかわいくて嬉しくなる。ブックレットのデザインも北欧雑貨みたい。ジャケットも大好き。
このブログのデザインは若干このアルバムの雰囲気を意識しています。笑
あと、Jens Johansson大先生による煙に巻かれるようなライナーノーツも付属。Jensも参加してくれないかと誘われたものの、都合が付かなかったそう。Jensは大好きだけど、果たして、合うのだろうか……。興味深いので次回作に参加してくれると嬉しいが、メインピアニストはやはりTuomoさんでお願いしたいところだ。